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Chatworkのエンジニア採用広報に「根ほり葉ほり」聞いた!新卒ITエンジニアを採用する狙いと求める人物像について

今回は、Chatwork株式会社のエンジニア採用広報の高瀬和之さんに、ITエンジニア新卒採用について「根ほり葉ほり」お話を伺いました!
ChatworkのITエンジニア採用手法について知りたい企業人事さんはもちろん、就職活動や転職活動をされている方にとっても参考になる情報が満載です。

Chatworkのエンジニア採用広報、その仕事内容とは?

― 本日はよろしくお願いします。高瀬さんはエンジニアの仕事をしながら「エンジニア採用広報」という役割も担っているそうですね!

はい。フロントエンドエンジニアをやりながら、採用候補者の面談や面接の対応、採用イベントの設計、企画、運営などもやっています。入社当初はエンジニアとして入社しましたが、その後HR領域にも携わるようになりました。採用広報を始めた当初は半々の割合で仕事を進めていましたが、現在は9:1で採用広報の仕事の方が多くなっています。

― エンジニア採用広報の具体的な仕事内容について詳しく教えていただけますか?

エンジニア採用広報の仕事を一言で表すと、「採用のためのリード形成を行う、マーケティング&セールス」です。採用の流れ(※1)のうち、非認知層から潜在層への転換(マーケティング)と、潜在層から顕在層(セールス)への転換が主なミッションです。
例外的に新卒採用では、上記に加え顕在層→候補者層→入社までの一連のプロセスをサポートしています。

― 新卒採用では全てのフェーズに関わっていらっしゃるんですね!

採用イベントに参加したり、オーガニックのリーチ形成をしたりするところから始まり、カジュアル面談をし、必要であればインターンシップへの流入を促します。インターンシップも担当していて、その後の内定者面談や追加のクロージングイベント設計、さらに新入社員の導入研修もやっているので、最初から最後まで関わっていますね。

― 専任人事さんレベル...! ちなみに、Chatworkの採用広報はチームで動いているのでしょうか?

DevHRというチームを結成していて、そこに副本部長が2人と私、新卒エンジニア採用担当が1名、中途エンジニア採用担当が1名の合計5名でやっています。

※1 採用の流れ
非認知層(Chatworkのことを知らない人たち)→潜在層(Chatworkのことは知っているが、選考の意思はない人たち)→顕在層(Chatworkに選考意思がある人たち)→候補者層(Chatworkに選考中の人たち)→入社

会社設立から16年目で「新卒採用を始めたワケ」について語る

― Chatworkさんは2004年に設立されていますよね。新卒採用はいつから始めたのでしょうか?

新卒採用に着手したのは2019年で、2020年卒の方が新卒1期生です。

― 設立16年目のタイミングで新卒採用を始めた理由について教えてください。

Chatworkというプロダクトは半分ぐらいScalaで作っているんですね。しかし、市場にはScalaを使える中途エンジニアがほとんどいないのが実情です。会社のスタックを支える人材を中途では取りづらい、ならば新卒を採用して育成していこう、という意思決定をしたのが2019年です。

当時はプロダクトを支えるためという理由で新卒採用を進めていましたが、2023年卒から方向性が変わってきました。
Chatworkというプロダクトは中長期で、スーパーアプリ、いわゆるオールインワンの形のプラットフォームを目指しています。ですので、既存のChatworkを支えるための採用も大事ですし、Chatworkを中心とした周辺事業も作っていける人を採用するというミッションが新たに加わりました。

― 文化の醸成を主な目的として新卒採用を始める企業が多い印象ですが、Chatworkさんの場合はプロダクトを支えるためというのが主な目的だったのですね!?

もちろん初期の頃からカルチャーを作るという目的も入れてはいました。今後、新規事業も見据えるのであればカルチャーがより大事になるので、最近はカルチャーづくりも新卒採用の重要な目的の1つになっています。

― 新卒と中途で、期待していることは異なりますか?

極端な話、新卒と中途で大きな違いはないです。新卒採用でも中途採用でも、技術をキャッチアップする好奇心や、チームで事を成すマインドは共通して重要視しています。
あえて言うならば、新卒の方には素直さや吸収力をより期待していますね。

採用では、技術面とカルチャー面の両方を大切にしている

― どんな学生さんがChatworkにマッチするのでしょうか。

今は、スペシャリスト志向とジェネラリスト志向がどちらも大事なフェーズです。スペシャリスト志向の方は既存のChatwork事業へ、ジェネラリスト志向(周囲から課題をヒアリングし、それをプロダクトで解決した経験がある方など)の方は新規事業の方に携わって欲しいです。

― 学生時代にプロダクトをつくった経験のある方が採用対象になるのでしょうか?

そうですね。スペシャリストもジェネラリストも、何らかの形でアウトプットがあることを最も重要視しています。

― カルチャーフィットも大事にされていますか?

はい、これも重要視しています。カルチャーへのフィット感を担保するために、中途も新卒も、選考プロセスに「体験入社」を入れています(Chatworkの選考プロセスは、書類提出→面接2〜3回→体験入社→最終面接)。
体験入社では、配属予定のチームメンバーと実際にコミュニケーションをとってもらい、エンジニアであれば技術的な作業をメンバーと一緒にやっていただきます。そこで「将来一緒に働いて自然にコミュニケーションが取れるか、一緒に働くイメージがわくか」という観点で見させていただいています。ですので、どれだけ高い技術力があったとしても、カルチャー面でマッチしない方は選考で落ちてしまいます。

プロダクト制作経験のある方にアプローチして技術力の担保をしつつ、体験入社でカルチャーに合うかを見る。ダブルで網をかけて自社に合う方を見つけています。

― 新卒エンジニアは、毎年何名ぐらい採用されていますか?

クライアントサイド(フロントエンド、モバイル)で2名程度、サーバサイドで3〜4名程度を採用しています。 固定値ではなく、徐々に増やしていけると良いかなと考えています。

Chatwork株式会社 2004年設立。「働くをもっと楽しく、創造的に」をミッションに掲げ、国内最大級のビジネスチャット「Chatwork」の開発や運営を行っている。2022年2月現在、民間企業や教育機関、官公庁など34万社以上に導入されており、各組織の生産性向上やコミュニケーション活性化に貢献している。

高瀬和之さんプロフィール 大阪大学 工学部 電子情報工学科を卒業後、株式会社プレンプロジェクトの1号社員となる。ものづくり教育における教材作成や教室運営に従事した後、2019年にChatwork株式会社にジョイン。フロントエンド開発に従事するほか、エンジニア採用広報として新卒・中途採用に携わっている。

この記事を書いた人ワタナベアスカ 大学卒業後、2015年に株式会社ジースタイラスに入社し、ITエンジニア採用支援を計100社以上担当。
現在はフリーライターとして就転職や採用関連の記事を中心に執筆している。
趣味は美味しいものを食べることと、奈良散歩。
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