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新卒AIエンジニアに一体どこで出会えるの?AI人材の市場動向や各社の待遇とともに解説!

昨今、話題になっているAIエンジニア。最近では新卒のAIエンジニア採用に踏み切っている企業も多いのではないでしょうか。今回は、AI人材の市場動向や各社の待遇について詳しく解説していきます。

AI人材とは?

はじめに、AI人材とは何かについて解説していきます。調査機関によって定義は様々ですが、みずほ情報総研による「IT人材需給に関する調査」では、AIに関する研究・開発やその導入を進める上で必要となる人材を「AI人材」と定義しており、AI人材の能力を次のように区分しています*1。

①AI研究者

エキスパートレベル

AIを実現する数理モデル(以下、 「AIモデル」という)についての研究を行う人材。
AIに関連する分野で学位(博士号等)を有するなど、学術的な素養 を備えた上で研究に従事する。AIに関する学術論文を執筆・ 発表した実績があるか、少なくとも自身の研究領域に関する学術論文に日頃から目を通しているような人材。

②AI開発者

エキスパートレベル

AIモデルやその背景となる技術的な概念を理解した上で、そのモデルをソフトウェアやシステムとして実装できる人材(博士号取得者等を含む、学術論文を理解できるレベルの人材を想定)

ミドルレベル

既存の AIライブラリ等を活用して、AI機能を搭載したソフトウェアやシステムを開発できる人材

③AI事業企画

エキスパートレベル

AIモデルやその背景となる技術的な概念を理解した上で、AIを活用した製品・サービスを企画し、市場に売り出すことができる人材(博士号取得者等を含む、学術論文を理解できるレベルの人材を想定)

ミドルレベル

AIの特徴や課題等を理解した上で、AIを活用した製品・サービスを企画し、市場に売り出すことができる人材

AI人材は常に不足!市場動向について

日本国内のAI人材は、2018年時点で3.4万人不足しており、2030年には最大で14.5万人不足すると予想されています*1。

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図1 引用:平成 30 年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 (IT 人材等育成支援のための調査分析事業) -IT人材需給に関する調査- p.60
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf

AI需要の伸びが低位で、かつ生産性上昇率が0.7%の場合、2030年には需給ギャップ(需要と供給の差)が1.2万人にまで縮小すると試算されていますが、いずれにせよ国内でAI人材が不足し続けるという状況に変わりないと言えるでしょう。

新卒で年収1000万円も!各社のAIエンジニアの待遇

AIエンジニアの慢性的な不足により、各社による人材の争奪戦が繰り広げられています。

NTTドコモやNTTデータ、NTTコミュニケーションズは、AIなどの高い専門性や能力を持つ者に年収3000万円を提示しています*2。富士通では同様の人材に対して、30代でも年収を3000〜4000万円*2としており、これらは各社の平均年収の約4倍にのぼります*2。
伝統的な日系の大手企業が、従来の人事制度を変えてまでAI人材の獲得に奮闘しています。

新卒者への待遇を変えた企業もあります。NECでは「AI等の分野で大学時代の論文が高い評価を得た新卒者」を対象に年収1,000万円以上を提示*2。DeNAでは「AIシステム部独自の人事制度として、年収600万~1,000万円を可能に。新卒も中途も区別せず適用」という取り組みがなされています*2。

新卒AIエンジニアと出会う方法とは?

ここでは新卒のAIエンジニアと出会う方法をご紹介していきます。

①大学の学部や研究室と直接接点を持つ

AI関連の研究をしている大学・研究室は日本各地に存在します。

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図2 引用:AI専門メディア「AINOW」【AI Lab Map 2018】約300件!AI関連の大学研究室を分野・地方別にマップ化
https://ainow.ai/labmap2018/

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図3 引用:AI専門メディア「AINOW」【AI Lab Map 2018】約300件!AI関連の大学研究室を分野・地方別にマップ化
https://ainow.ai/labmap2018/

大学の研究室に直接アプローチしたり、学会等で教授との繋がりを作ったり、内定者経由で研究室を紹介してもらったりなど、アプローチには様々な方法があります。
ただし、教授や研究室によっては、企業との繋がりに消極的な場合もあるので、その点に注意してください。

なおAIに関連して、データサイエンス関連の学部や学科の新設も全国で相次いでいます*3。
平成29年に滋賀大学が国内初の「データサイエンス学部」を開設したのを皮切りに、翌年には横浜市立大学でも同様の学部が設置されるなど、大学による積極的な人材育成の動きが見られます。

②社員からの紹介(リファラル採用)を強化する

すでにAIエンジニアを採用している場合、社員や内定者に研究室の後輩を紹介してもらう、リファラル採用も有効です。
ただしリファラル採用は、候補者を紹介してもらえるような働きかけや制度設計が必要であったり、そもそも自社への愛着や満足度を上げていく必要があるため、長期戦になる覚悟も必要です。

③AIエンジニアと接触できる媒体やイベントを利用する

新卒のAIエンジニアと出会える媒体やイベントの利用も有効です。
最近では、学生のプロフィールや研究内容を閲覧してスカウトメールを送れるサービスや、新卒のAIエンジニアと直接出会える採用イベントもあります。

当社では【新卒のAIエンジニア】と面談できる、AI逆求人フェスティバルを開催予定です。
ご興味のある企業様はお気軽にお問い合わせください。

参考サイト

*1 参考:平成 30 年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 (IT 人材等育成支援のための調査分析事業) -IT人材需給に関する調査-
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf

*2 参考:第1回 デジタル時代の人材政策に関する検討会 我が国におけるIT人材の動向
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/001_s01_00.pdf

*3 参考:産経新聞「大学に広がるデータサイエンス教育、IT人材需要で学部新設 指導者不足が課題」
https://www.sankei.com/life/news/210523/lif2105230043-n1.html

この記事を書いた人ワタナベアスカ 大学卒業後、2015年に株式会社ジースタイラスに入社し、ITエンジニア採用支援を計100社以上担当。
現在はフリーライターとして就転職や採用関連の記事を中心に執筆している。
趣味は美味しいものを食べることと、奈良散歩。
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